【更新】総研を巡る疑惑相次ぐ、不明朗手数料2,400万円の疑い。総研側は否定

2005年12月09日 08:16

[YOMIURI ONLINE]によると、姉歯元一級建築士による耐震強度偽装問題で、奈良市のホテル「サンホテル奈良」を巡って【総合経営研究所】が、元受設計の「平成設計」と施工主の「木村建設」から、約2400万円を手数料として受け取っていた疑いのあることが12月8日までに明らかになった。

スポンサードリンク

記事によれば今件は民主党の馬淵澄夫衆院議員が入手したホテルの工事予算資料などから分かったもので、正規のコンサルタント料と今回発覚した不明朗手数料を合わせて7,000万円ほどが総研に流れた計算になる。ホテルのオーナーにはこのような資金の流れは知らされておらず、また総研側も「そうした金を受け取った形跡はない」としている。

木村建設の資料からは「雑経費」の項目として1850万円が計上。それが「追加工事費・その他」の欄中の「仲介手数料」「総」(総研を意味する)に転記されていたため、資料を最初に見つけたホテルオーナーが「総研への手数料ではないか」と総研側に問い合わせたところ「その件は内密にしてほしい」といわれたという。

さらに平成設計では設計料の20%以上にあたる540万円超が総研に流れたことが明らかにされている。今件についてホテルオーナー側では「コンサルタント料以外にも総研に手数料が渡るとは聞いていなかったといい、支払う必要のない金だったのではないか」と疑問を感じているという。

総研側では今回の件について、「通常、手数料を取ることはなく、通帳や帳簿類を調べたが、そうした金を受け取った形跡は一切ない。個人的に受け取った事例などがないかどうか、今後、内部調査して確認したい」とコメントしているという。

強調文字にした通り、あくまでも現在において「形跡がない」と主張しているだけであって、

1:事実無根(事実も形跡もない)
2:形跡もあるし事実だが、事実はないとして隠ぺいする
3:形跡はない(はずだ)が事実である。だが証拠が無いから事実はないとして隠ぺいする
4:まだよく分からないのでとりあえず否定し形跡もないと言っておく
(「形跡はあるが事実はない」というパターンはありえない)


の、少なくとも4通りの可能性がある。内部調査などではなく、法的な強制捜査の必要性があるだろう。

総研がらみの件では、建設・設計会社などに「コンサル」という名の主導をして海外のある工法(その国ならともかく日本では通用しない)を推し進め、さらにそこに工費削減のための偽装をかませたという大規模な「仕組み」が構築されていたことが指摘されている。

姉歯元建築士の名が挙がった直後から総研の名はささやかれていた。今件の一連の事件では相当深い根がある可能性は低いとはいえないだろう。事実の追求としかるべき対応、処罰は必要不可欠だ。

でなければ、真面目に、誠意を持って、仕事に誇りを持って働いている建築士や設計技師、その他建設業界の人々がやりきれないではないか。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ