今年は新規公開株が絶好調、初値公募割れは158社中3社のみ
2005年12月30日 08:30
【NIKKEI NeT】にもあるが、今年は日本国内の株式市場において新規公開銘柄が絶好調の一年と断じても良いだろう。何しろほとんどの銘柄において公募・売り出し価格を上回る初値がつき、初値が公募価格を下回ったのは3社にすぎなかったからだ。
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つまり単純に考えても、公募価格で「買えて」初値で売れば、確実に利益を得られたことになる。このような実証データがある以上、大衆紙なども巻きこんで新規公開株(IPO株)に注目が集まるのも当然といえよう。今年はさらに、例の【みずほ証券】による【ジェイコム(2462)】株式の誤発注もあり、さらに新規公開株というものの知名度が上がった。このジェイコム株式も、新規公開に絡んでのトラブルだったからだ。
新規公開株に限らずとも今年は株価がじんわりと上昇しただけでなく、【フジテレビ(4676)】と『ライブドア(4753)』、『村上ファンド(www.maconsulting.co.jp)』と【阪神電気鉄道(9043)】、【TBS(9401)】と【楽天(4755)】など、日常生活でよく目にし耳にするメディアと株が絡んだニュースが多いだけに、株式取引への関心も高まった。もちろんブロードバンド環境におけるインターネットの普及や、ネット証券の機能充実・低料金化も一因。
来年は今年以上に株式取引に世間の熱い目が注がれるだろうし、「(当選さえすれば)リスクの低い投資」としての新規公開銘柄への人気もますます高まるはず。だがあくまでもリスクが低い云々はこれまでの結果であり、いつまでも同じ状況が続くとは限らない。すでに公募を引き当てること自体、一般の個人投資家には難しい状況になりつつあるし、今後もこれまでと同じような値動きをする保証などどこにもない。
どんなにリスクが低いように見えていてもゼロということはありえない。自分で考え、自分で決める。いかなる場合でも最終的には自己責任であることを忘れないようにした上で、投資に望む必要があるだろう。
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