アメリカのカジノ市場、10年で倍の3.4兆円市場へ。さて日本では

2005年12月22日 08:30

カジノイメージ【NIKKEI NeT】によるとアメリカのカジノ市場が急速な成長を続け、昨年の商業カジノの売上は289億3000万ドルと、10年前の2.1倍にまでふくらんだという。自治体が積極的に誘致を行っていることも市場拡大の追い風だとしている。

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カジノ業界では現状維持はもちろん、裾をひろげるため家族連れやギャンブルに熱心でない人への囲い込み政策も盛ん。世界的に有名な歌手のステージを開いたり著名シェフのレストランを開くなど、単なるギャンブルの場の枠を越え、「家族向けリゾート地」に変身しつつある。

一方日本でも何度か耳にしている通り、東京の石原都知事が都内へのカジノ設置に積極的なのをはじめ、大きく二つのグループが日本国内におけるカジノ設置に向けて活動を行っている。既存アミューズメント業界の市場拡大はもちろん、地域の経済活性化などがその理由。ゲーム業界でも案外多くの会社が尽力している。

先日12月10日・11日には秋田で日本カジノ創設サミットが開催された(【参考記事:NIKKEI NeT】【公式サイト】)。現行法ではアメリカのラスベガスのようなカジノの設置は難しいため、法律の改正・合法化もあわせ、各団体が研究や活動を行っている。

カジノを設置すると治安が悪くなるとか教育に悪い、というのがカジノ設置反対派の主張だが、ラスベガスの治安を見る限り、「打つべき手を打つ」ことで十分に治安悪化は避けられるはず。また、教育云々という話には、「宝くじや競馬協定競輪などすべてのギャンブルを否定する」ことにもなりかねない。啓蒙も必要な限り十分に行えばよい。

何よりも設置された場所における経済効果は計り知れないものがあるだろう。それに日本国内の自治体や法人が主体のギャンブル場を新設することで、ギャンブルに投下される資金が国内に循環し、別の意味でも日本経済にプラスとなるはず。反対派の心中も少なからずこの点(既得権が奪われる可能性)を気にしているようだ。

とはいえ、確かに最初から地域に大規模なカジノを設置するのは抵抗が大きいかもしれない。一般の人からすればいきなり近所にパチンコ屋と雀亭と競馬場と競輪場と競艇場ができるようなものだ。ならば、例えば大きな旅客船をそのままカジノ船として作り変え、全国行脚をさせてみるというのはどうだろう。

もちろん大規模な警備体制が必要になるだろうが。また、内容もアメリカナイズのものばかりだけでなく、日本独自の「遊戯」も取り入れるのもありかもしれない(丁半賭博は別の意味で問題かもしれないけどね。「オシャレじゃない」という意見もあるだろうし)。

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