コンピュータソフト版将棋王はフリープログラマの作品「YSS」

2005年11月18日 06:35

将棋イメージ【NIKKEI NeT】によると、北陸先端科学技術大学院大で11月16日と17日に開催されたコンピューター将棋2005世界最強決定戦において、フリープログラマーの山下宏氏が開発したソフトYSSが優勝した。同大学の飯田教授が【「ゲーム情報学」の研究室】を開設した記念の企画で、国内外の主要大会を制した3つのソフトが総当りで対戦したとのこと。

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3つのソフトとは、飯田教授の研究室で作成されたTACOS、山下氏が開発したYSS、そして東大の近山研究室の有志が開発した激指。17日は初日の対戦で勝ち残った『激指』と『YSS』が対戦。『YSS』のわずかなすきをつく鋭い攻勢で勝利を収めた。開発者の山下氏は「15年間かけて作ったソフトだけに感慨深い。激指に勝てたのは本当に運が良かった」と述べているという。

思考ロジックをコンピュータソフト化した対戦としては、世界的にはチェスやオセロが有名。だがそれらと違い将棋は「一度手に入れた敵のコマを(ルールに従えば)どこにでも自分のコマとして再登場させられる」というルールがあるため、強固なソフトを作るのははるかに難しいとされている。

かつて個人向けパソコンが「マイコン」といわれていた時代は『森田オセロ』をはじめとするオセロの強固なロジックを作るのが日本でもブームとなる一方で、将棋については「複雑すぎて人間に勝つようなものを作るのは難しいだろう」とされていた。だが現在においては【将棋連盟もその強さに舌をまいている(「強い将棋ソフトと対局するな」将棋連盟がプロ棋士に規制)】ように、人間様に十分以上に対抗できる強さのものが次々と生み出されている。

悪質なプログラマもウイルスやクリック詐欺、スパム書き込みをするプログラムを作るヒマなどあるのなら、こういった「有意義な」ソフトを作り出して世に貢献してほしいものである。

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