アメリカ産牛肉の輸入再開ほぼ決定、だが不安は残る
2005年11月01日 12:20
[このリンク先はすでにページが削除されています]など各報道が報じている通り、食品安全委員会プリオン専門調査会の答申案を受けて、12月にもアメリカ産とカナダ産の牛肉の輸入が再開される見通しとなった。食肉業界、外食産業は歓迎の意向を示しているが、消費者の不安はぬぐいきれない。
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ここ数週間の牛肉輸入再開への動きを受けて、【吉野家(9861)】をはじめとする牛丼関連銘柄は軒並み上昇するなど、株式市場にも微妙な影響を与えているこの問題。先日NHKでも特集で報じられるとおり、国民の関心も高い。今や日本の国民食の立場にまで成長した牛丼が安価で気軽に食べられるようになるかどうかの問題だから当然だろう。
これまで禁止しなければならなかった理由の、危険性の高いプリオンを取り除く条件について、専門調査会では「日本向けには若い牛のみ」「プリオンが集まりやすい部分を取り除く」の2条件を満たせば、BSEの危険性は低いから大丈夫であるとしている。
とはいえ記事でも「上記2条件に合致しない牛は8割に及び、それらの牛肉が日本に輸入されないという保証はない」とすえ恐ろしい現実を指摘している。
極論として先にも(【アメリカ産牛肉輸入再開反対は67%】)述べたが、輸入そのものは許可してもかまわない。食べるか食べないかは一人一人の判断に任せればよい。ただし、判断が適切にできるよう、外食・加工品・食肉を問わずアメリカ・カナダ産の牛肉の(あるいはそれを使っている)場合はその旨を明記することを義務付ける。それを怠ったり、偽表示した場合には実名の公開はもちろん免許取り消しやぼう大な罰金、懲役刑などの重罰を与えることを法的に規定し、さらに厳重強固な監視体制を構築することが必要不可欠だろう。
牛丼は好きだ。だが、危険な牛丼は口にしたくない。誰もが共通の思いに違いない。
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