【更新】新たな役者登場、か? 「総合経営研究所」が木村建設に経営指導

2005年11月30日 06:55

姉歯建築設計事務所による耐震強度偽装問題で11月29日に開かれた衆議院国土交通委員会による参考人質疑の中で、木村建設と東京の経営コンサルタント会社[総合経営研究所(総研)]の名があがり、木村建設が総研の経営指導を受け、東京支店を総研所有のビルに入居させていることなどが明らかにされた([参照記事:YOMIURI ONLINE])。

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記事によると総合経営研究所は建設業向けの経営相談を行ってきた会社で、材料を海外から安く仕入れるなどして高速・安価に建築する工法・指導が売り物とのこと。所長の内河健氏は、建設業界で「歯にきぬ着せぬ物言いで利益追求を語る業界のカリスマ的存在」とされていたという。また内河氏は「大地震の脅威に備えた免震構造」などと銘打った内容のセミナーなども多数行っていることで有名。そして総合経営研究所のビルには木村建設の東京支店のほかに、9件の偽装物件の設計を手がけた平成設計の本社も同居(正確には総研本店に同居)しているという。

さらに総合経営研究所は木村建設や平成設計だけでなく、各地で偽装の疑いが持たれている複数のホテルの開発などの会社の指導も手がけていたとして、具体例として総研の関連企業総研ビー・エイチ企画を記事ではあげている。

総合経営研究所は読売新聞の取材に対しては「下請けの姉歯建築士のことはまったく知らない。木村建設も(3年ほど前はともかく)今は直接の関係はない」とし、疑惑の関与を否定している。

総合経営研究所の存在と事件への関与については姉歯建築設計事務所や木村建設の名前が挙がった直後から話題にされていたものの、昨日の参考人質疑までマスコミなどで報じられることは無かった。今回はじめてその名前と関連の一部が公の場で明らかにされたことにより、事件の事実解明がどこまで進むのか、総合経営研究所の関与の是非とその内容も含めて注目したいところではある。

もっとも仮に、関与していたとしても、事件の一般への発覚(あるいは内部関係者間での発覚)の段階で証拠隠滅作業を始めているだろうが……。

ちなみに「コンサル」の場合、単なるガイダンスだけではなく、実質的なプランニングまで行うことを指す。「仮」が事実であるならば、偽装には深く関わっていることは明らかであろう。

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