記事によればこの男性は10月18日、Yahoo!ニュースの形式をそのまま用いて「中国軍 沖縄に侵攻」などとする記事をウェブサイト上のアップローダーで公開。その記事にはよくありがちな「ホンモノに一部書き換えをしてパロディ化した表現(例えば読売新聞なら読捨新聞のような)」ではなく、そのまま共同通信社配信の記事とまったく同じ表記を用いていた。このためヤフーと共同通信社では警察に被害届けを出していたという。

実際にアップされた記事を当方(不破)もニ、三度見た記憶があるが、確かにレイアウトだけでなく文調もほぼ共同通信社発のニュースに酷似していた。ただ、URLがまったくの別物なので、記事を見る以前に偽物だというのが分かるだろうからよもや……というのが感想だった。

容疑者は社会の注目を集めたくてやった、として反省しているようだが、今件の逮捕で望み通り社会の注目を集めたことになる。行為の是非はともかくとして、願いはかなったことになるのだろう。

とはいえ、ネタの内容とパクり先のマッチングが絶妙過ぎたがゆえの逮捕のような気がするのは気のせいだろうか。むしろここはYahoo!などには容疑者をきつく叱り飛ばすと同時に「なあに、かえって免疫力がつく」とでも笑って、訴えを取り消すくらいの大人ぶりを見せてほしかったのだが。