「免疫力」の話といい、今ごろ「流行語大賞」狙い? 今度は「キムチで感染したら、ラッキーかもしれない」

2005年11月28日 19:20

社会の規範、お手本、マスメディアとしての誇り、クオリティペーパーを自認する新聞サイトの社説の表現で問題が相次いでいる。先の【対岸の火事とでも思っているのか……寄生虫卵入りキムチを食しても「なあに、かえって免疫力がつく」】に相前後し、同じ「寄生虫卵付きキムチ」に関するおざなり、あるいは乱暴、勘ぐれば「擁護」とすら受け止められかねない表現が【Mainichi INTERACTIVE】に掲載された。

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コラムの表現曰く、

とはいえ、さすがに自分から卵を飲む勇気はない。「キムチで感染したら、ラッキーかもしれない」と頭をかすめ、深夜に鍋を平らげた。感染よりも、まず食べ過ぎに注意すべきかもしれない。


一言で突っ込むとすれば「ふざけるのは自分(当方=不破)の顔だけにしてくれ」といったところ。記事の概要としては、まず「中国・韓国製キムチ」をして「某国製」とあえて隠すあたりはいつものクセだから仕方ない(苦笑)としても、「炒めたキムチを使うのがおいしさのコツというから、卵があっても問題ないだろう」とまるで他人事のような記述。

さらに、農家で採れた収穫したての野菜に青虫などがついていることを例に出し、「虫がつくほどおいしいと思えてきた」などと表現。農家に対してきわめて失礼な発言に他ならない。

当方(不破)も趣味で大根やジャガイモなどを育てているので分かるが、農薬を使わないと青虫やあぶら虫などがついてしまうことは多々あること(手間隙をかければある程度は防げるが……)。だがそれらの虫と、寄生虫を一緒くたにして「だから安全」とされたのでは農家もお怒りのはず。まったく別の性質のものを「同じ『虫』という言葉が付くから、同じだと表現すればだまされるに違いない」という悪意すら感じられる。それこそ、カブトムシとインキンタムシは同じ「ムシ」だから、同等に見て大切にしよう、というのと同じくらい失礼だ。

記事ではさらに、ある名誉教授を例に挙げ、花粉症を抑える方法としてサナダムシをわざと体内に共用させた話を出している。サナダムシとキムチについている寄生虫もまったくの別物。キムチにサナダムシがついているわけでもなく、問題のキムチについていた寄生虫の卵で花粉症が抑えられるわけでもない。

寄生虫の卵付きのキムチを自ら食べるのは一向に構わない。だがそれをあたかも安全であるかのように表現して、よりによって「クオリティペーパー」のコラム上で他人にすすめるのは「いかがなものだろうか」。冗談だ、としても書いてよい冗談と書いてはならない冗談がある。その分別がついていないとしか表現のしようがない。

……それにしても先の「なあに、かえって免疫力がつく」といい今件の「キムチで感染したら、ラッキーかもしれない」といい、読者を小莫迦にした、そしてきわめて好意的に解釈すれば流行語大賞を狙っているのかと思わせるばかりのコラムが新聞社サイトで相次いでいる。何かの陰謀だろうか。

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