協会には不動産会社からの相談も多く、事態を重く見た協会側では希望者を対象に、近く無料の相談会を開くことも検討しているという。東京都建築士事務所協会会長の三栖邦博氏は、「今回のケースは、公共の安全を守る建築士として許せない問題だ。建築士に対する信頼を回復できるよう努力したい」とコメントしている。

一般消費者や無垢な業者からすれば、プロであろうと他人が信用ならない可能性が出てきたということで焦り、不安になるのは当然だろう。もし東京都建築士事務所協会が相談にのって再調査した案件で、次々に姉歯建設設計事務所以外の建築物でも同様の偽装事件が発覚しようものなら、目も当てられない事態になる可能性もある。が、もしその危惧が現実のものになったとしても、考え方次第では業界内の「大掃除」をする良い機会なのかもしれない。