モニター製造会社イーヤマ、民事再生法を申請
2005年11月07日 21:07
パソコンのモニター製造で著名な【イーヤマ】が、11月7日東京地方裁判所へ民事再生法を申請し、同日同地裁から保全命令を受けていたことが明らかになった(【参照記事:帝国データバンク】)。負債総額は178億7,800万円。
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イーヤマは1953年創業の老舗で、当初はカラーテレビの部品を手がけていたが、パソコンの普及に伴いモニター需要増加を受け、低価格のディスプレイモニターのメーカーとして販路を拡大していった。そしてイーヤマグループを形成、自社ブランド「iiyama」の元、その知名度とクオリティの高さを売りに積極的な営業展開を行っていた。
だが最近はモニターなどの供給過剰による価格競争によって財務は圧迫され、新ブランド「e-yama」の展開で起死回生を図るもそれを果たせず、自主再建を断念することとなった。売上も2001年3月期の約614億万円から、2005年同期には約119億円までに激減していた。
なお会社は今後について、【MCJ(6670)】との間で、スポンサーとしての支援条件などの協議に入ったとしている。
現在イーヤマの公式サイトはアクセスが集中し、非常につながりにくい状態になっている。また、同サイトには今件についての発表はまだなされていない。
一昔前、イーヤマのモニターといえばパソコン本体のメーカー製品よりも出来が良く、「モニターならイーヤマ」というイメージがパソコン業界では半ば常識化していたくらいの知名度があった。自分も、現在使用しているDELLのセットについているモニターの前は、イーヤマのを使っていたくらいだ。価格競争の激化によってこのようなことになるとは、返す返すも残念でならない。
なおMCJの株価はここ一週間ほど高値続伸を続け、5営業日でほぼ5割増の値をつけている。何らかの予兆でもあったのだろうか。
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