「テラワロス」も現代用語……なの? 「現代用語の基礎知識」と流行語、「はてな」の関係

2005年11月07日 19:25

現代用語の基礎知識イメージ【IT media】において、【はてなダイアリーキーワード】から選ばれた用語をも収録した「現代用語の基礎知識2006」(11月4日発売)の裏話が掲載されている。いわく、ネット上で流行っている用語が収録されている「はてなダイアリー」には、一般の流行語になりうるものが多数含まれているという。

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記事によれば同書では1997年ごろからネットの言葉を効率的に取りこむ手法を模索し、結果として「はてなダイアリー」を使うことになったのだという。ただしアクが強いので、それらはまとめて一般用語とは別に掲載されている。

具体例として挙げられているのが「萌え」や「テラワロス」。特に後者はネット界ではむしろ古くなってきている言葉ではあるが、世間一般ではまだまだ新しい部類のため、流行語になりうるとの判断から取り上げられたという。

記事の分析では、ネット界も含めて多種多彩に存在する「専門分野」における「専門用語」「方言」が、時として一般化しブーム・流行語となる場合があり、特にネットはその「世間一般における流行語となりうる予備軍」の層が厚く奥深いのだという。

とはいえ、ネット界とひとくくり(「2ちゃんねる用語」でもいいが)にくくっても、その中には各掲示板、スレッド単位での地域性が存在する。詳しく分類すれば、その区分は数限りないものになるだろう。また、2ちゃんねる以外でも多数の人々が利用するコミュニティ的なサイトや掲示板では、それ独自の「方言」が生まれ、使われている。世間一般に普及する可能性という意味では、利用者が多い2ちゃんねるがダントツではあるが、そこがおおもとの語源となるとは限らない。

一部世代では地域性の強い、アクのある「方言」(大阪弁や名古屋弁)で会話をするのが流行っているという話もある。ネットからのものもあわせ、これらの「方言」が流行るのは、「相手への意思疎通を行いたい」という本来の目的を満たしつつ、「相手が知らないかもしれない領域での専門用語を用いることで、何となく自分が優位に立っている気分にさせてくれる」満足感・自己顕示欲を充足できるからではないだろうか。あるいは、そのような言葉を仲間内で用いることで、「自分たちは他とは違う」という認識ができるからだろう。

その傾向が特に強いと思われる「ネット内流行語」は、だからこそ、それが世間一般に広がってしまうとそのメリットが無くなるため、使われることが少なくなる。結果として「流行り廃りのスピードが早い」ということにもつながるのではないだろうか。

……ところで記事中の「現代用語の基礎知識」・長沖編集長曰く、

ググっても、その言葉の正しい意味にすぐに行き着けるかどうかは分かりません。紙の辞書なら、語義の検証が終わった用語をすぐに見つけられます」


とあるが「ググる」という言葉自体、世間一般には通用しにくい「ネット内流行語」なんですけど(苦笑)。


(最終更新:2013/09/20)

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