ユークス(4334)、猪木氏から株取得で新日本プロレスを子会社化

2005年11月15日 06:36

新日本イメージ【NIKKEI NeT】の報によれば、プロレスゲームなどをおもに開発しているソフト開発会社ユークス(4334)は11月14日、日本国内最大手のプロレス興行団体である新日本プロレスリングの株式51.5%を取得し連結子会社にすることを明らかにした(【発表リリース】)。

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ユークスは新日本プロのアントニオ猪木氏こと猪木寛至氏(新日本プロ相談役)から2万7800株を取得することを決定、株式譲渡契約を結んだ。金額は明らかにされていない。

新日本プロのケリー猪木社長は今回の子会社化について

今年の9月に、ある企業が新日本プロレスのM&Aに動き出しているとの情報が入り、それを回避するために、昨年度よりデジタルパートナーとして協力関係にあるユークスさんに相談、話し合いを重ねていった結果、こういう形で援助していただくこととなりました。

マッチメイクに関しては今まで通り新日本が行い、テレビ朝日との連係も強め、さらにコンテンツのグローバル化を推し進めて行きたいと思っています


と述べ、興行などはこれまでどおり行われることを表明している。

新日本プロはアントニオ猪木氏が1972年に設立したプロレス興行団体で、現社長のケリー猪木氏はアントニオ猪木氏の娘婿にあたる。一方ユークスは元々スポーツ系、特にプロレス関連のゲームに強い会社で、海外の同系ソフト会社THQとも包括契約・資本提携を行っている。そしてすでにユークスと新日本プロはゲーム化権利の独占契約や携帯向け映像配信など業務提携を交わしており、親密な関係にあった。

とはいえ、プロレスの各種権利を提供していたソフト会社に子会社化されるあたり、新日本は色々な意味で切羽詰っていたのだろうことが容易に想像される。同社の株主構成が不明なので詳細は分からないが、どのような団体、法人が新日本プロレスの買収に乗り出していたのか、それはそれで興味のあるところではある。やはり某IT企業だろうか。

株式を公開しているわけではないのだから、既存株主と会社の間で何か意志の疎通に問題が生じたことは容易に想像はつくのだが……。

ともあれユークスのプロレス系ゲームが今後ますます充実することだけは期待してよいだろう。『現在のところやはりプロレスのゲームが多い』のがうかがえるが、そのリアリティが増すことに期待したい。


(最終更新:2013/09/20)

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