【更新】「違法構造設計を指示」とされる3社は木村建設・ヒューザー・シノケン(8909)か?
2005年11月25日 09:28
一連の耐震強度偽装問題で、11月24日に聴聞会で姉歯建築設計事務所の姉歯秀次建築士が「違法な構造設計を指示した」と名指しした開発・施行3社が、【先に事実上の業務停止を行い月末にも破産手続きを採ると発表した木村建設】、開発会社の[ヒューザー]、不動産会社で上場企業の[シノケン(8909)]であることが[YOMIURI ONLINE]にて指摘された。なおあくまでも聴聞会を開いた【国土交通省】からは公式の発表はなされていない。
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記事によれば案の定、3業者とも違法設計への関与を全面否定しているが、建築コストを抑えるために違法設計を引き受ける姉歯建築士に発注を集中させていた疑いが強まっている。
また記事ではヒューザーと木村建設の密接な関係が説明されると共に、ヒューザー側の事情説明と実際のケースの食い違いや、木村建設が東京都の事情聴取に対して「仕事が早いから」使い、建築コストについては言及しなかったことも紹介されている。
シノケンについては「名目上は自社で設計・施工するとしていたが、実際は木村建設が行っていた。その木村建設が構造計算を姉歯建築士に出していたとは知らなかった」とし、シノケンからも「指示があった」という姉歯建築士の説明との食い違いを見せている。
物的証拠、あるいはどちらかが「真実」を語らない限り水掛け論に終始する可能性が高いが、状況証拠からすればどちらの説明が正しいのか、第三者の立場から見ればある程度判断はつくものと思われる。今後当局の調査が進めば、「真実」は次第に明らかになっていくであろう。もっともその前に「トカゲの尻尾切り」が行われる可能性も無くはない。
本当に違法な指示をしていたとしても、当事者にしてみれば罪の意識など無く、「業界の慣例。やって当然。ばれて損した」くらいにしか頭の中では思っていないかもしれないが。
なお、記者会見で数々の奇言とも受け止められかねない発言を発したことでも話題となっているヒューザーの小嶋進社長は『ヒューザーの100m2超マンション物語―最新版 欧米型永住マンションの魅力 平均専有面積5年連続首都圏No.1ディベロッパーの社長が贈る』という書籍で、理想的な暮らしを実現するためのマンション購入の手引きをしている。自分が送り出したマンションで本当に理想的な暮らしを顧客が享受できると思っていたのか、事の真相もあわせ問うてみたいところである。
(最終更新:2013/09/19)
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