TBS(9401)、楽天(4755)の大量株取得にコメント「唐突な印象」

2005年10月14日 07:14

株式イメージ[このリンク先はすでにページが削除されています])。それによれば今回の件について「唐突な印象」という言葉に代表されるように、やや否定的なインパクトが強かったことを表明している。

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リリースでは、

楽天(株)の当社株式大量取得について
本日、楽天株式会社が関東財務局へ当社株式を同社の子会社を通じて15.46%保有していることを報告するとともにその旨を公表されました。また、併せてTBSと楽天による新たな持株会社の設立を提案されました。
当社としましては、これまで業務提携について協議を続けてきた中で、何の事前連絡もなく短期間に、かつ、大量に当社株式を取得されたことに唐突な印象を受けております。
今後、慎重に対応を検討してまいる所存です。


とあり、「これまで内々で話し合って来たというのに、何でこちらにひと言の相談も無くうちの株式大量に買うのよ、そんなの右手で握手しながら左手で殴りつけてくるようなものじゃない?」という印象が見て取れる。

とはいえ、株式を大量購入する前に報告しろというのは「値がつりあがるのはほぼ確実な情報を事前に教えろ」ということにも受け止められる。違法なインサイダー取引を助長する危険性もある。だからといって「インサイダーになる情報を教えるわけにも行かないし、教えないのは(自分らが主張する)倫理に反するから、大量購入するな」というのも市場経済の原則からすればお門違いな主張に他ならない。ならばはじめから上場などするべきではない。

予定では本日10月14日には、くだんの村上ファンドによるTBS株式の購入比率が関東財務局から発表される予定。この取得比率が発表された後、楽天やTBS双方にまた動きがあるものと思われる。もし仮に楽天と村上ファンドが協調する動きを見せ、両社が合わせてTBSの株式の1/3以上を取得することにでもなれば、くだんの阪神電気鉄道(9043)】がらみの件と同じように、TBS側に打つ手はほとんどなくなってしまう……

……と思ったのだが、TBSは事前に日興コーディアルグループの子会社と買収防衛策を導入している。具体的には「株式の20%超を持つ買収者が現れた場合、社外取締役などで形成される特別委員会が『買収で企業価値が損なわれてしまう』と判断された場合、最大20%程度の株を取得して、くだんの買収者の持株比率を引き下げることができる」というもの。楽天の三木谷氏がしきりに「両社の企業価値を高めるため」と主張しているのも、このあたりが絡んでいるものと思われる。

TBSにとって「もっとも長い一日」が始まろうとしているのかもしれない。

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