究極のSEOかそれともスパムか……あるサイトの場合
2005年10月18日 19:00
【Yahoo!Japan】などにおいて適切なキーワードで検索された際に上位に表示されるよう工夫する技術をSEO(Search Engine Optimization)。通販サイトなどを運営している会社にとっては、売行きを左右するだけに死活問題となるスキルだ。最近ではマーケティングと連動したSEM(Search Engine Marketing)なども重要視されている。要は「サイトにとって必要とされる言葉で検索された際に、できうる限り上位で表示されたいな」という要望を満たそうとする技術なわけだ。
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何故上位の方が良いのか。検索をする立場に立ってみれば一目りょう然。誰しもが「上位に表示されたサイト」を最初にチェックする。そしてそのサイトで要件が済めば、それ以下のサイトは見られることも無い。つまり、上にあればあるほど、多くの人に来てもらえる。
諸説あるが、大抵においては「必要とされるキーワード」で各検索エンジンにおいて2から3ページ目までに掲載されないと、有効な集客を得られないという話がある。もちろん1ページ目なら大万歳。かくしてさまざまな技術や裏技、妖しげなテクニックが各サイトで繰り広げられることになる。
もちろん検索エンジン運営側からしてみれば「精度を下げるような技」を駆使したサイトが上位表示されてはたまらない。そこで検索エンジンのロジックは常に技術革新の元変更されているし(先のYahoo!Japanのディレクトリィ型からロボット型への変更もしかり)、俗に言う「意図的に、不自然ともいえるまでのキーワードを盛り込んで検索エンジン側に『このページは重要だ』と思わせる」スパム行為との戦いを日夜繰り広げている。
そのような熱き戦いが行われている中、思わずふき出してしまうページがあった。恐らくはスパムかSEOの実験のためのページだとは思われるのだが、【Googleで「キャッシング」「こだわり」】の2つのキーワードで検索して見ると……
あるサイトページがトップに表示される。具体的には各自チェックしてほしいが、キーワードもなかなかすぐれているように見えるし、50万件くらいの検索対象の中でトップなのだからさぞかし重要視されているのではないかと思い見てみると、思わず「なんじゃこりゃ」という内容。リンクの貼り方といい特定キーワードの単なる羅列といい、典型的なスパムサイト以外の何ものでもない。あるいは「何らかの暗号でも内包されているのか」とさえ考えてしまう。
話題のページイメージ(ぼかし・減色処理をしてあります)
ディレクトリィを上部にたどっていくと、ドメインレベルではごく普通のサイトなので、将来の拡張のために用意したフォーマット的なページなのかもしれない。あるいはドメイン全体の重要度・重み(ページランク)を上げるため、意図的に作られたスパムページなのかもしれない。きちんとリンクが貼られていたり広告バナーがあるあたり、フォーマット用、あるいは試験ページとは思われにくいのだが。それにタイトルで「こだわりキャッシングでアクセスアップ」とも表記されている。
思わず「そんなにあんた、こだわっているんかい」とそのこだわりぶりにツッコミすら入れたくなる。
恐らくはそう遠くないうちに、このページは検索エンジンの登録データとしては削除されることだろう。一度削除されてしまうと、再度登録してもらうのはなかなか苦労のいることだ。そのリスクを考えると、こういった手法によって「上位ページを目指す」というのはあまり好ましくない方法だとは思われる。
とはいえ、こういった形でページ全体が多くの人の目に触れることで宣伝効果があれば、SEO云々という以前のレベルで「うまくいった」ともいえるのだが。
……しまった。釣られたのか?(:P
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