【更新】テレビ東京、村上氏との取材メモを第三者に漏えい

2005年10月20日 06:35

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によれば、テレビ東京は10月19日、投資ファンド[村上ファンド]を率いる村上氏に、夜の経済ニュース番組「ワールドビジネスサテライト」への出演を依頼した報道局記者によって、非公開を前提に村上氏が話した件も含めて取材メモが第三者に電子メールで流出したと発表した。

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記事によれば村上氏に出演依頼をしたテレビ東京スタッフらが13日に電話で打ち合わせをしたが、その内容について第三者への追加取材が必要と判断した記者がメモにしたためた内容を、懇意にしていた有識者に電子メールで送信した。その後17日になって、村上氏から「週刊誌の取材を受けたが、その際に提示された内容が先にテレビ東京側と話した内容に酷似している」と指摘、抗議を受け、それを元にテレビ東京社内で調査し判明したもの。件の有識者が、週刊誌などにメモの内容を伝えたものと思われる。

テレビ東京側は今件についてお詫びすると共に、担当者及び上司を含めて厳正な処分を行いたいとしている。メモを送信した記者は入社15年の中堅。「軽率なことをしたと反省している」としている。

ある程度力のある報道に携わる、組織で活動していると、自分の力量云々の枠を飛び越えて、何らかの特権を得たように振舞うテレビ関係者が多いのは昔も今も変わらない。「テレビだから、報道だからこれくらいのことは許されるだろう」という甘えがどこかに生じる。大抵の場合は理性なり自重心が働くのだが、たまにたがが外れたり、さらには「それが当然」と思い行動の指針にする人も出てくる。

「他言無用、非公開」と約束していたのはその場にいたから分かっているはずなのに、何故第三者にその内容を伝えたのか。「軽率なことをした」と発言しているが、つまりは「悪いと、やってはいけないことだと分かっているが、『これくらい別にいいだろう。天下のテレビ局なんだし』という思いでやってしまった」と解釈されても仕方ない。ましてや15年も現場で働いていたのだから、「慣れていなくて」などという言葉は通用しない。

反省だけなら猿にでもできるのだ。

ちなみに原文のタイトルは「テレビ東京から村上氏の取材メモ、電子メールで流出」とあるが、このタイトルだと「メールの送信ミスかハッキングで内容が漏えいしてしまった」と受け取られかねない。実際には記事にある通り、意図的に第三者に情報を流したのであり、その手段が電子メールだったというだけの話。タイトルのネーミングももう少し考えてほしい気もする。

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