危うく「張子の虎」状態に? 在韓米軍の主力装備に整備不良多数
2005年10月06日 13:04
【Sankei Web】が報じたところによれば、米軍が韓国に事前配備しているいわゆる「在韓米軍」部隊の陸軍装備の多くに、整備不良などから即時実践使用に耐えられない欠陥状態に陥っていたことが判明したとワシントンポスト紙が報じたという。同件が発覚した昨年10月以降も今年の2月くらいまで、不正確な報告によって米軍上層部は「装備が整備されている状態にある」と信じていたという。
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記事によれば、装備欠陥は主力戦車であるM1A1エイブラムス戦車、ブラッドレー装甲戦闘車、パラディン自走榴弾砲など多数。全体の半分~8割の装備が、エンジン故障や砲身のひび割れなどで、「任務遂行不能」と判断される状態にあった。現在は整備され正常に戻っているが、修理などに1000時間以上も必要とされた戦車もあったという。
慣れによる職務怠慢か予算の削減が原因なのか理由はよく分からないものの、即時対応を求められている最前線における部隊の半分以上が「整備不良」で即時対応状態になかったというのは、ある意味極めて異常な事態であるといえる。
もちろん軍はその実力を発揮する事無く「張子の虎」で時を過ごすのが一番良いのだが、「張子の虎」はそれ自身が「張子」であることがばれてしまっては何の意味もない。少なからぬ予算を費やしていることは間違いないのだから、今件に関しては厳しい原因究明と改善策を模索してほしいところである。
追記:イラク戦争(第二次湾岸戦争)のために一時的に転配された部隊の装備が戻っていなかったり、戻ってきても整備されていないというのもあったようだ。
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