VODコンテンツはスポーツや映画、アニメなど600タイトルが視聴可能で、提供元はAPニュースやオスカー、福岡ソフトバンクホークスなどの他に中国・韓国・台湾の地上波テレビ局。日本国内のテレビ局に対しても現在交渉中であるという。

動画の視聴にはMedia Player9以降を使用し、VODにおける配信帯域は1.5Mbps。早送りや巻き戻しなど、ネット上での動画配信ならではの機能は今のところ搭載されていない。

リリースによれば実証実験の結果を踏まえて来年春以降に正式なサービス開始をすると共に、場合によっては有料コンテンツの配信も検討するという。

パソコン上から閲覧できる無料の「擬似テレビ局サービス」といえば、すでに【USEN(4842)】が行っているブロードバンド放送サービス【Gyao】が知られている。これらの先遣サイトらとの差別化を図りながらシェアの拡大をどう模索していくのか、そしてGyaoと同様既存放送媒体とのすみわけ(あるいは共存、融合)、確固としたビジネスモデルの形成、さらには放送法の解釈などもあわせ、動向に注目していきたいところである。

プロ野球球団の取得、擬似テレビ局サービスのネット上での展開など、一連の買収問題で渦中にある【楽天(4755)】がやりたそうな話だ。【電通(4324)】の協力が必要不可欠と楽天三木谷社長がコメントしているあたり、似たようなことをすでに考えているのかもしれない。