「提案書の内容については、私どもが申し上げる立場にない」阪神電鉄(9043)、村上ファンドと対決姿勢強める

2005年10月06日 07:09

株式イメージ【阪神電気鉄道(9043)】の38パーセントの株式を取得し筆頭株主になった投資ファンド「M&Aコンサルティング(通称:村上ファンド)」が阪神球団の上場を提案したことに対し、阪神電鉄は「タイガースを上場することは考えていない。改めて検討しても、それはないだろうと思う」「提案書の内容については、私どもが申し上げる立場にない」と強気のコメントを発表(【リリース、PDF】)。さらに複数の報道機関が報じたところによれば(【SANSPO.COM】)、【大和証券SMBC(8601)】と財務アドバイザリー契約を結び、買収対抗策に着手したもようである。

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具体策としては以前某総合IT会社と某放送局の買収合戦で論議を呼んだように、総発行株数を増やして既存株式の比率を薄め、結果的に村上ファンドの保有比率を下げるというもの(新株予約権や第三者割り当て増資の実施)があげられている。が、すでに重要議題の拒否権を持つに至る1/3以上の株式を村上ファンド側が保有しているので、定款の変更による上記方策の実施も難しい。

阪神球団の上場という意見に対しては、阪神タイガースのファンにしてみても寝耳に水のようで賛否両論が渦巻いている(激怒した某監督もいたとかいないとか)。上記の買収合戦前例同様、「公共性の高いプロ野球球団を利益追求一辺倒で取得するとは何事だ」という意見がある一方、「支配云々で文句言うのならはじめから上場などするな」という意見もある。ファンドの目的は基本的に利益の追求にあるわけだが、今件が「短期的な高値の売り抜け」による利益を求めているのか、それとも「企業価値を高めた上での中長期的な売却益の確保、あるいは資産含み益の獲得」を追求しているのか。その真相は村上ファンド側にしか分からない。

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